虎の門病院は、がん診療連携拠点病院として、がん診療に重点的に取り組んでいます。
患者さんを中心に、様々な診療科や、様々な職種のスタッフが、力を合わせて治療とケアを行うのが「チーム医療」です。
私たち臨床腫瘍科(腫瘍内科)は、その「チーム医療」の中で、「かじ取り役」を担う存在です。また、患者さんにとっては、「道案内役」を担う存在でもあります。
がんの疑いがあると言われた方、がんと診断された方、がんと向き合っている方、がんの治療で悩んでいる方、どうぞお気軽に、虎の門病院を受診してください。皆さんの支えになれるように、最善の医療とケアを提供します。
虎の門病院 臨床腫瘍科は電子メールにて、診療のお問い合わせを受け付けております。
以下のリンク先よりお問い合わせください。
臨床腫瘍科で扱っている疾患
臨床腫瘍科は、基本的に成人の全ての固形腫瘍に対応しておりますが、下記のがん種を多く診療しております。
■泌尿器がん
腎がん、尿路上皮がん [膀胱がん、尿管がん、腎盂がん]、前立腺がん、胚細胞腫瘍 [精巣腫瘍など]、尿膜管がん
■消化器がん
大腸がん、胃がん、食道がん、胆道がん、膵臓がん、肛門管がん、GIST
■乳がん
■原発不明がん
■軟部肉腫
脂肪肉腫、平滑筋肉腫、ユーイング肉腫、横紋筋肉腫
■頭頸部がん
上咽頭がん、中咽頭がん、下咽頭がん、喉頭がん、甲状腺がん
■婦人科がん
卵巣がん、原発性腹膜がん、子宮体がん、子宮頸がん
■肺がん
■神経内分泌腫瘍
■その他
発生頻度が低い稀な悪性腫瘍、診断がはっきりしない腫瘍、複数の悪性腫瘍が同時に発生した場合、合併症を有する方の悪性腫瘍など、対応が難しい疾患についても積極的に取り組んでいます。
外来診療のご案内
虎の門病院臨床腫瘍科の外来受診を希望される方は、診療情報提供書を持参の上、午前は8時30分~10時30分まで、午後は14時30分までに当院初診受付までお越しください。
事前にお電話又は受付にて予約の取得ができます。事前に予約を取得すると、当日の診察待ち時間が短縮されます。事前に予約を取ってから受診いただくことをお勧めいたします。
診療体制
■化学療法
臨床腫瘍科には、日本臨床腫瘍学会の認定する、がん薬物療法専門医が5名在籍しており、殺細胞性抗がん薬、分子標的薬、免疫チェックポイント阻害薬、ホルモン薬などの様々な薬剤を使用したがん化学療法を専門的にマネジメントしています。
■外来化学療法室
現在、ほとんどの化学療法が、外来通院で可能となりました。当院では、外来化学療法室にて看護師、薬剤師、栄養士などと協力しながら、化学療法を実施しております。(入院での化学療法が必要な方については、入院での投与を実施しております)
臨床腫瘍科では、化学療法のほとんどを外来で行っており、当科の外来化学療法件数は、当科が設立した2010年度の1,261件から始まり、2019年度には4,701件まで増加しました。2019年5月、新病院に移転し、更に2020年9月から外来化学療法室のベッドが13床から35床に増床し、外来化学療法の実施件数は、現在、増加傾向にあります。
また、新型コロナウイルス感染症の拡大に伴い、患者さんが安全に外来化学療法を受けられるように、疑い症状のある患者さん用に待合場所の分離、個室での投与などの感染対策を行なっております。
■抗がん剤副作用・合併症マネジメントセンター
現在、新規薬剤の開発に伴い、これまでにない様々な副作用が見られるようになってきました。当院では、総合病院の特性を活かし、様々な専門家が薬物療法の副作用やがんの合併症などに対応する体制をとっております。現在、腫瘍循環器外来、腫瘍糖尿病外来、がんロコモ外来、副作用マネジメント総合外来などが稼働中ですが、今後他の領域も稼働していく予定です。
■がんゲノム医療
ゲノムとは遺伝子をはじめとした遺伝情報の全体を意味します。すなわち、我々生物の身体の設計図のようなものです。種々の研究により、がんの原因の一つに細胞の何らかの遺伝子異常が絡んでいることがわかりつつあります。そのようながん細胞の遺伝子異常を調べることでその異常に応じた治療を個別に検討することを、がんゲノム医療に基づく個別化医療と呼んでいます。
当院では、がんゲノム医療の際に必要となる「遺伝子パネル検査」を行っています。検査結果を東京大学病院と連携して吟味し、患者さんに説明・提供しております。
理想的にはそこから治療に結び付けることになりますが、治療には結び付かないことの方が多いのが現状です。また、仮に治療に結び付いたとしてもその治療が適切な効果を示すかどうかも未知数な面があります。したがってがんゲノム医療・遺伝子パネル検査については、現存する最善の治療法である「標準治療」よりも優先して行う意義は現時点では乏しいことが多く、しっかりと標準治療を受けていただいた後に検討すべきであると位置づけております。
■治験・臨床研究
未来のがん医療のさらなる発展のために、乳がん、腎がん、尿路上皮がん、前立腺がん、胃がん、大腸がんを中心に、新薬開発の国際共同治験、国内の医師主導治験、その他の臨床試験などに参加しています。また、がん自体の性質(分子生物学、遺伝学、免疫学的な性質など)や、様々な薬物療法の効果や副作用のメカニズムの解明を目的とした臨床研究を、国内外の基礎研究施設とコラボレーションし、積極的に行っております。
セカンドオピニオンのご案内
具体的な手続きについては、こちらをご覧ください。
医療連携のご案内
当院外来受診や当院への転院をご希望の方で、お困りのことがあれば、当院総合相談センター・医療連携部までお問い合わせください。